またローン会社を頼る

「腹減ったな……」
 斎藤は朝から三度目になるその台詞をつぶやく。別に腹が減っていることを表明すれば
お腹がふくれるわけでは無い。でも仕方ない。勝手に口をついてでるその宣言。斎藤にはどうすることもできなかった。
「くそ」
 平日の真昼間。繁華街を下向きの目線で眺めながらぶらぶら歩く。スーツ姿の男、オフィスカジュアルって雰囲気の上品なキャリアウーマンが斎藤の横を通り過ぎていく。
 借金は確かにきれいさっぱりなくなった。斎藤が二年ほど前に熱中していた様々な公営ギャンブル。そのせいで数多のローン会社を渡り歩いた。時には明らかに黒寄りのグレーゾーンなローン会社からお金を借り入れることもあった。


またローン会社を使うことになる

そして持っていた金を全部借金返済に充てた結果斎藤の手元にはまったくお金が無くなってしまった。
明日の生活の目途もたたないくらいだ。かろうじてやっている紹介された工場の仕事も給料日はまだまだ遠い。
結局、またローン会社を頼ることになってしまうのだ。結局また借金生活に逆戻りだ。
でも前と違うことが一つあるとすれば、きっちりと返済しないと生活が苦しくなるということをしっかり把握できているということ。しっかり返済しようと言う心構えができたことです。